畑作物共済
畑作物共済について
対象はばれいしょ、大豆、さとうきび。風水害をはじめとするあらゆる自然災害や病虫害、鳥獣害、火災により減収したとき、共済金をお支払いします。
加入方法は、作物によって農家単位で損害を補てんする全相殺方式、半相殺方式がありますが、農家ごとに耕作される全ての圃場が対象となります。
畑作物共済の概要
加入できるのは
ばれいしょ・大豆・さとうきび
共済事故(対象となる災害) は
風水害、干害、冷害、その他気象上の災害、病虫害、鳥獣害、火災
責任期間は
ばれいしょ・大豆・さとうきび
発芽期
~
収穫期
加入方式は
全相殺方式…大豆・ばれいしょ・さとうきび
農家ごとの減収量が、その農家の基準収穫量に支払開始損害割合を乗じた数量を超えた時に共済金を支払います。
半相殺方式…大豆
耕地ごとの減収量の合計が、その農家の基準収穫量に支払開始損害割合を乗じた数量を超えた時に共済金を支払います。
地域インデックス方式…大豆・ばれいしょ・さとうきび
統計単位地域ごとの減収量が、その統計地域単位の基準収穫量に支払開始損害割合を乗じた数量を超えた時に共済金を支払います。
※統計単位地域
ばれいしょ…県単位(ただし、野菜指定産地は市町村別)
大豆…市町村別及び田畑別
さとうきび…県単位
支払開始損害割合は
支払開始損害割合 = 1 − 補償割合
○補償割合
全相殺方式(ばれいしょ・大豆)及び地域インデックス方式
9割、8割、7割 から選択できます
全相殺方式(さとうきび)・半相殺方式(大豆)
8割、7割、6割 から選択できます
共済金額(補償金額)は
kg当たり共済金額 ×(基準収穫量 × 補償割合)
半相殺方式、全相殺方式、地域インデックス方式
※全相殺方式の基準収穫量については、農家ごとに過去5 か年中中庸3 か年平均を基本に設定します。
※地域インデックス方式の基準収穫量については統計単位地域ごとに過去5 か年中中庸3か年平均を基本に設定します。
共済掛金は
◆共済金額 × 掛金率 − 国の負担分
〈大豆半相殺方式8 割補償の掛金計算例〉
大豆栽培面積20a、基準単収(10a当たり)150kg、kg当たり共済金額117円、共済掛金率10.0%の場合
共済金額
117円 × 150kg × (20a / 10a) × 8割 = 28,080円
掛金
28,080円 × 10.0% = 2,808円
このうち国の負担分
2,808円 × 55% = 1,544円
農家負担掛金
2,808円 - 1,544円 = 1,264円
※掛金の55%を国が負担しています。
※掛金率は3 年毎に改定され、掛金は加入者ごとに過去の支払状況に応じて毎年変更されます。
※kg当たり共済金額は、経営所得安定対策等の数量払い交付金の交付の有無で選択できる範囲が異なります。
共済金の支払いは
減収量 = 基準収穫量 − 見込収穫量
共済減収量 = 減収量 − 基準収穫量 × 支払開始損害割合
支払共済金 = Kg当たり共済金額 × 共済減収量
全相殺方式の例
Gさんは、加工用ばれいしょを栽培しており、全相殺方式で、補償割合9割(支払開始損害割合1割)を選択し、今年の収穫量は次のとおりでした。
(加工用ばれいしょのkg当たり共済金は52円とします。)
耕 地 | A | B | C |
基準収穫量(kg) | 2,400 | 3,000 | 2,300 |
見込収穫量(kg) | 1,500 | 1,700 | 2,500 |
減 収 量(kg) | 900 | 1,300 | 増収 |
Gさんに支払われる共済金は、
減収量 = (2,400+3,000+2,300) – (1,500+1,700+2,500)
= 7,700㎏ – 5,700kg = 2,000kg
共済減収量 = 2,000 - 7,700 × 1割
= 2,000 – 770 = 1,230kg
支払共済金 = 52円 × 1,230kg = 63,960円
※さとうきびについては、工場への出荷量を基礎に糖度の変動分を収穫量に反映させて共済減収量を算定します。
半相殺方式の例
Hさんは大豆を栽培しており、半相殺方式で補償割合8割(支払開始損害割合2割)を選択し、今年の収穫量は次のとおりでした。(㎏当たり共済金額117円とします)
耕 地 | A | B | C |
基準収穫量(kg) | 150 | 160 | 170 |
見込収穫量(kg) | 100 | 80 | 220 |
減 収 量(kg) | 50 | 80 | 増収 |
H さんに支払われる共済金は、
減収量 = 50 + 80 + 0 = 130kg
共済減収量 = 130 – (150 + 160 + 170) × 2割
= 130 - 480 × 2割 = 130 – 96 = 34kg
支払共済金= 117円 × 34kg = 3,978円
※耕地Cは基準止めとなり、減収量0となります。
※なお、大豆の営農継続支払を受ける加入者は、共済金算定方法が異なる場合がありますので、最寄のNOSAIにお尋ね下さい。