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農業共済新聞

廃校舎を拠点に  地場産の魅力発信

【2022年5月3週号】南九州市川辺町で廃校の利活用を目指し活動する一般社団法人リバーバンク(坂口修一郎代表)。旧川辺中学校跡地にレストランやワークスペース等を備えた複合施設「TANOKAMI-STATION(タノカミ – ステーション)」をオープンさせた。リバーバンクのメンバーで施設をプロデュースしている大重絵理さん(40)は「働く、食、農業をつなげ、食を通じた新たな働き方を提案したい」と話す。

 「大手スーパーでいつでもどこの食材でも手に入るが、地域に目を向けると、手の届く範囲においしいものはたくさんある」と大重さん。リバーバンクが運営する「森の学校」で地域食材を使った活動を通して川辺産の食材の魅力にたどり着いた。「より多くの人に地元の食材に触れてもらい、その食材の生産者、農業について知ってもらいたい」と思いを話す。

 

「地産地食」をテーマにカフェレストラン設置、ビール醸造所も開設へ

 同施設は、南九州市の豊富な食材と生産者、地域を越えて活躍する関連企業とをつなぐことで新たな食文化の発信をしたいという思いから開設。「地産地食」をテーマにしたカフェレストランや、ローカルビジネスを支援するためのワークスペースが設置されている。そのほか、今秋には地元の農産物を使ったクラフトビールの醸造所もオープンする予定だ。

 中でもレストランでは南九州市の食材をメインにした料理を提供している。川辺産のそば粉を練り込んだ自家製生パスタやガレットを目当てに訪れる人は多く、SNS(交流サイト)やメディアを通じて市内外問わずさまざまな人が足を運んでいる。
(写真はカフェレストランの様子)

 「TANOKAMI-STATIONを通じて南九州市の食の豊かさを多くの人に伝えていきたい」と大重さん。「身近にあるもので生活を豊かに、そして農業についてより知ってもらうことで若い人に農業に興味を持ってもらい、生産者として農業に携わっていく人が増えていってほしい」と先を見据える。
 

TANOKAMI-STATIONのHPはこちら
 

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