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農業共済新聞

法人化を目指して 地道に基盤固め

【2022年2月3週号】「顔の見える農業でお客さまに安心しておいしい作物を提供したい」と話すのは、与論町にⅠターンで新規就農した箕作駿さん(30歳、インゲン20㌃、サトイモ30㌃)法人化を目指し、地道に基盤固めに取り組む。出荷先の利用者からの評価にやりがいや、農業への確かな手応えを感じている。

 大阪府の流通会社に勤めているときに農業に興味を持った箕作さん。「本土でも苦労して栽培から販売まで行っていることを、離島ではどのように利益につなげているのか」という疑問から、五島列島や小笠原諸島など離島の農業形態を見て回った。知人の紹介で、2017年に与論町の農家と出会い、Iターンを決意。4年間の研修を経て、21年に新規就農した。

 

直販のメリットを生かして

 「自分が育てたインゲンを食べた友人から『おいしかった』と直接連絡が来ることがある」と箕作さん。JAなどに出荷するほか、直販もしている。「直販は流通コストなど難しい面がある。でも、『鹿児島産インゲン』と『私が作った与論のインゲン』と販売時の表記の違いで消費者の食いつきが違う。誰が作ったか分かることで消費者の安心につながっていると感じた」と話す。
 また、消費者や納入先の声を生で聞けるのが直販のメリットだという。納入先のアドバイスを参考にニーズに合った商品作りを心掛けている。
 
 まずは地道に基盤を固めたいと箕作さん。「法人化という夢への一歩を踏み出したばかり。販路拡大に向け、地元のホテルの契約獲得や加工品などにも挑戦したい。みんなが安心して食べられる作物を提供し続けたい」と笑顔を見せる。
与論町役場産業振興課の市山太一郎主事は「町内の農業就農人口の6割以上を高齢者が占める中、知らない土地で農業を発展させようと努力してくれています。これからも技術指導や経営指導でサポートしていきたい」とエールを送る。
 箕作さんは「将来的には、高齢で農作業がつらくなってきた農家さんと島外から農業に興味をもって移住したいという人をつなげる役割を担っていけたら」と夢は広がる。
 

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