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農業共済新聞

持続可能な畜産経営へ サトウキビのハカマ飼料に活用

サトウキビの収穫の際、ハカマを直接回収。現在、島内5戸の畜産農家へ供給している。

 【2025年2月4週号】伊仙町の美島拓也さん(42)は、繁殖牛24頭を飼養し、サトウキビ13ヘクタールを栽培。高騰する飼料価格や冬場の草不足に対応するため、サトウキビの収穫残さ(ハカマ)を飼料に活用する「エコハカマ」に取り組み、地域資源の有効活用につなげている。


 美島さんは、ハカマを牛舎の敷料やロール状の粗飼料として活用し、完熟堆肥を畑に還元するなど循環型農業を実践してきた。より効率的な資源活用を模索し、2024年に「ウギ全利用組合」を設立。エコハカマの生産・販売を開始した。


 エコハカマは、サトウキビ収穫時にケーンハーベスターの後方から、ネットを設置したホイールローダーで直接回収し、その日のうちに農家へ届ける。ロール状の粗飼料に比べて鮮度が高く、異物の混入リスクが少ないため、牛の嗜好性が向上。現在、週3トン(約300頭分)を収穫し、1キロ20円で販売している。


 「島内の資源を最大限に生かし、低コストで持続可能な畜産経営を支えたい。他の離島にも広げていけたら」と意気込む。


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